主に海底付近に生息している魚類や甲殻類が漁獲対象で、漁船から伸ばした曳綱(ワイヤロープ等)に連結した漁網を曳航し、漁獲を行う漁法です。
北海道では水深1,500メートル付近に網を入れるトロール式と水深600メートル付近で網を曳くかけ回し式があります。トロール式は太平洋側でスケトウダラ・ホッケ・カレイなどが漁獲されます。
小樽、稚内、釧路で行われていますが、海域によって漁獲対象種が異なります。
北海道での沖合底曳網漁業の重要度は高く、全国総生産の7割近くを占めています。
回遊してくる鮭を引き込んで漁獲する方法です。大まかな仕組みは定置網本体に魚を誘導する垣網で、誘導された魚は運動場と呼ばれる囲い網へ集められ、登り網を登って、奥の身網に入って行きます。 この身網は、中に入った魚が外に出にくい構造になっています。およそ9~11月までの間で様々な地域の沿岸で漁獲されている北海道の主力漁業の一つです。年間約10億尾のサケ稚魚の放流を行い漁獲規制、海中飼育を行うことで安定確保・回帰率の向上にも取り組んでいます。
カレイ・ヒラメなど多くの魚種を対象とし魚が遊泳通過する場所を細長い帯状の網で遮断して網目に刺したり、網に魚を絡めてとる漁法です。魚が網に刺さったようになることから刺し網と呼ばれます。
網は、上部に浮子(アバ)、下部に沈子(イワ)を付けたものを垂直に張って立たせて漁をします。刺し網の歴史は古く、網の中では最も構造が簡単ですが、沿岸漁業では最も代表的な漁法になります。1年間通して、北海道各地の沿岸にて行われています。
現在、太平洋沿岸と日本海南部沿岸の一部海域を除いた北海道沿岸各地がホタテガイの漁場となっています。採苗・中間育成・耳吊り・出荷と多くの工程があります。
工程期間は1年半から2年を要します。成長の過程の作業は周年ですが、出荷時期は主に12~4月になります。養殖が中心なのは、噴火湾、津軽海峡、サロマ湖、日本海のほとんどの地域で、貝をロープまたは篭に入れて海中に吊るし2年間成長させて漁獲する「垂下式養殖」が行われています。
一方、オホーツク海では放流貝が漁獲の対象で、1年育てた稚貝を海に放し海底で4年間成長させて漁獲する「地まき漁業」が行われています
さんまの光に集まる性質を利用した漁法です。船の右側に照明灯(集魚灯)を照らし、魚を集め、その間に左側に棒受網を下ろします。魚が集まったら照明灯を消し、左側で誘導灯を点け網の中に魚を呼び寄せ、移動が終了したところで網を引き上げ漁獲します。
主に8月~12月に道東(根室市・釧路市など)で盛んに行われています。
噴火湾海域での操業は春と秋で篭を使って行われます。餌を入れた篭を海中に投入し、翌日に篭を引き揚げてエビを漁獲します。漁獲したエビは船上で大まかに選別、鮮度保持され、帰港後、雄・雌、さらに大・小に選別して出荷されます。
カニ篭漁は、乱獲を防ぐために春はオホーツク海、夏は噴火湾、冬は太平洋(日高沖)と、場所によって捕獲時期に制限を加えています。